平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

残すところ今年もあと3ヶ月になりました。

どうやら研究室の椅子が壊れたようだ。レバーを引いて高さを調節しても、いざ座ればもっとも低い位置にまで下がる。ちょうど乳首の位置にデスクがくるから、ノートに書くのもパソコンのキーボード打つのも難儀する。冬用のひざ掛けを折り曲げてお尻に敷いてなんとかごまかしてはいるものの、このままでは不快なことこの上ない。修理に出すのか新調するのかどうしようか。窓の外の、カクテルのような夕焼けに浮かぶ月を眺めながら迷っている。

秋学期が始まって1週間が経った。明日からは10月である。あと3ヶ月ほどで2022年も終わりだ。やる気を根こそぎ奪う夏の猛暑もいつしか落ち着き、辺りには秋の気配が漂っている。虫の鳴き声も窓越しにかすかに聞こえてくる。オンラインでの編集者との打ち合わせ、2つのゼミに会議と、今日すべき仕事を終えて、いま一息ついている。

新型コロナウイルスの感染拡大でゼミが研究室で行えなくなってから、もう2年が経った。密を避けるための大学からのお達しで、いまはグラウンドを挟んだ向こう側の建物の演習室でゼミを行っている。学生が立ち入らなくなった研究室は本や資料で散らかりまくり。デスク周りもパソコン前のわずかなスペースを除いて本が積み上がっている。研究室らしいといえばそうかもしれないが、もうちょっと整理整頓しなければどこか落ち着かない。でも片付ける気力がどうしても湧かない。どうしたものか。

ま、おいおいやるとしよう。雑念とする空間は落ち着かないにしても、堆く積み上がる本に囲まれるのは悪くない。いつでも手に取れるところに読了した本やこれから読もうとする本があると、なぜだか安心感する。本棚に収めてしまうのではなく手元に置いておくことの効用って、あるような気がする。たぶんだけど。

さて、帰るとするか。