私自身6冊目となる『スポーツってなんだろう?』が、8月7日(金)に発売されました!平凡社の「中学生の質問箱」というシリーズからの発刊です。仮想中学生の質問に答えるかたちで、スポーツについてあれこれ語っております。部活動やクラブでスポーツに励みながらも悩みや行き詰まりを感じている人が、少しでも肩の力を抜いて活動して欲しいという願いを込めました。とはいえその内容を振り返ってみると、高校生や学生、また大人でも楽しめるものになっていると思われます。
勝利至上主義、過熱する応援、「わかる」から「できる」まで、身体知など、これまでの経験と研究から導き出した私なりの見解を、この一冊に詰め込んでます。先のサッカーW杯では、一国の大統領の介入によってルールが捻じ曲げられるという事態が起きました。決勝戦終了後には敗戦チームの選手の暴力がきっかけで乱闘が起きたりと、スポーツの生命線であるフェアネスが揺らぐ様を私たちは目の当たりにしました。また、ドーピングを容認するエンハンスト・ゲームズがアメリカのラスベガスで開催されたりと、紛れもなくスポーツはその変貌を劇的に変化させているのが現状です。商業主義や勝利至上主義、ここに極まれり、です。
そもそもプロスポーツとアマチュアスポーツには大きな違いがあります。前者は興行を目的とし、経済と密接に結びついたビジネス的要素がありますが、後者はそうではありません。部活動やクラブで行うスポーツの本質は、プレイヤーの楽しみや成長を第一に考える、いわば文化的な営みです。プロ選手になるのはごくごく一部で、それ以外の人たちはいずれ引退して様々な人生を歩み始める。そのステージで溌剌と生きるためのさまざなスキルを、結果的に身につけるのが目的といっていい。プロとアマチュアを切り分けるためにも、ぜひ拙著を活用ください。
プレイヤーだけでなく、ハラスメントをしない指導に悩む指導者も、我が子がスポーツに励む保護者の方々も、スポーツの本質を知るために一読していただければこんなうれしいことはありません。他者とのコミュニケーションを円滑にするための共通認識の醸成に、この本が一役買ってくれることを願ってやみません。







