平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

2010-01-01から1年間の記事一覧

酒びたりの年末と暮れのご挨拶。

気がつけば大晦日。ごったがえす御影クラッセで買い物を済ませた後は大阪の実家へと車を走らせる。ガラガラの高速道路をぶっ飛ばし、サンデードライバーが右折や左折にもたもたする一般道路をややせっかちに運転して昼過ぎに到着。今はコタツに足を突っ込み…

研究室の掃除と絵本。

クリスマスイブの今日は昼過ぎから大学に来て研究室の掃除に勤しんでいた。デスク周りに積み上がった書類や本を整理し、無ジャンルに雑念としていた本棚もある程度までは整えた。すっきりさせ過ぎるにはまだ学期が終わっていないので時期尚早。だから、「あ…

「“史上最弱”の称号」身体観測第109回目。

同志社大学ラグビー部が関西リーグ7位に終わり、全国大学選手権の出場を逃すとともに下部リーグとの入れ替え戦に回る。この事実を知ったときはさすがに驚きを隠せなかった。ここ数年の戦績が振るわなかったにしてもまさか大学選手権への出場が絶たれることに…

読んだり書いたり、はぐらかしたり。

「それなりの決意と忍耐をもって勉学に励め!」とか「お前たちのことを思って怒っているんだ!」とか、ただ嗾けるだけで学生たちが勉強をするようになり、受講態度もよくなるのならば、教育って何ぞやという問いはまったく意味を為さなくなる。ただ苦しさを…

ダラダラしちゃった言い訳。

12月も10日が過ぎようとしている。それにしても時が経つのは早すぎる。この決まり文句はありきたりだけに避けようとは思うのだけど、どうしても書いてしまう。なぜ書いてしまうのかは、それほどに実感がこもっているからということでもあるし、おそらく…

「つけるものか、つくものか」身体観測第108回目。

スポーツが上手くなるためには筋力トレーニングが不可欠である。この考え方が社会全体に広がりつつある。端的に運動能力を上げるには筋肉をつければよいという考えが私たちの意識に根を張りつつある。 筋肉はつけるものか、つくものか。「身体」の研究を始め…

「あっち」と「こっち」は地続きだった。

懐かしのチームメイトから電話があり結婚の報告を受ける。来年5月に式を挙げるらしい。後輩だからまたもや追い抜かれたことになるが、これまでにもたくさんの後輩に抜かれているからそれほど気に留めることもない。学生の頃から顔見知りで、敵味方に分かれ…

「史上再弱」のバトンタッチ。

それにしても入替戦に回るとは予想もしていなかった。京産大に負けたあたりから今年も優勝は無理そうだなと感じてはいたけれど、まさかの関西7位にはすっかり意気消沈である。ボクが4回生の時は関西5位に終わり、中京大との決定戦を経てやっとこさ大学選…

「まずは声を聴くこと」身体観測第107回目。

スポーツ現場はにぎやかだ。特にラグビーやラクロスなどのゴール型競技では「かけ声」で埋め尽くされている。声を出せば練習は活気づくし、声をそろえれば仲間同士の一体感も深まる。散漫になりがちな集中力も保たれやすくなる。しかし、「声を出すこと」の…

ラグビー三昧の週末。

先週末はラグビー三昧。土曜日は、関西大学Aリーグの試合、同志社大学対関西学院大学の試合を見るために、神戸ユニバー記念競技場まで足を運ぶ。100周年という節目を迎えた我が母校の同志社大学は、今シーズンはここまで前代未聞の低空飛行をみせている…

「なにか」に触れる、乱読と通読。

乱読や通読というのは自分の中にある無意識に働きかけるという意味ではとても大切なのではないか。と、曇りがちな休日の朝にふと思いついた。書かれてある内容を正確に記憶する。たとえば固有名詞や数字を忘れないように気をつけながら読み進めるのは、なに…

おとなになるってこと。

些細なことで「カチン」とくるたびにもっと大人にならないといけないなと感じる。とはいえ「カチン」にはいろんな種類の「カチン」があるから、そのすべてに大人にならんとアカンなと感じていたら、それこそストレス地獄でたまったものではない。譲れないと…

「プレーを象ること」身体観測第106回目。

ラクロスに関わって今年で3年目。選手経験がないだけに技術に関するアドバイスには慎重になりながらも、身体の使い方やパスについては積極的に声をかけている。流れるようにつながったパスは見ていて気持ちがよい。たとえ素人目にもそれは美しく映る。また…

正義の人。

「正義の人」はなかなか激しい言葉を突きつけてくる。その激しさに触発されないように、腹の底に力を入れてグッと堪える。それから言葉を選んで話を返しても、またさっきとは違う角度から正義の鉄拳が振りかざされる。えーっ、今のボクの話はどこへいったの…

勝ちにいくこと、ひとりで暖簾をくぐるまで。

本日はスポーツデイ。朝から夕方まで、スポーツ好きの学生たちに教職員も加わって玉入れやリレーなどの運動会種目と、フットサル&ソフトバレーボールに汗を流したのでした。午前中は女学院での講義があったので、それが終わるや否や舞い戻り、すぐに着替え…

縁側に座りなおしまーす。

あっというまの11月。先月はほとんどブログを書かなかったが、これほど書かなかったのはおそらく初めて(ってホントか?)。まあでもいいか。このことを追求していけばまた長々としたブログになってしまいそうなので、やめる。つい先日、焼鳥屋で偶然に出…

「賞状を破るなんて」身体観測第105回目。

電話口で思わず耳を疑った。まさかそこまでゆき過ぎることはないだろうと思っていたからだ。でもこの見通しは甘かった。すべてとは言えないにしても、一部のスポーツ現場では旧態依然の根性論的指導がまかり通っているのはどうやら間違いなさそうである。 事…

根拠のない自信、辻風黄平、ブログとツイッター。

茂木さんの連続ツイート、「根拠のない自信」を目覚めの布団の中で読んですっかりやる気がみなぎる。これまでにも茂木さんの書いたものであったり、他の方も似たような考えをもお持ちであることは知っていたのだけれど、今朝ほどに腑に落ちるようなことは今…

「為せば成る!」身体観測第104回目。

長らくサッカー指導をしている人からこんな話を聞いた。小学校で始めた選手と大学から始めた選手とではボールの扱い方の滑らかさに大きな違いがあり、その差はどれほど練習したところで埋まるものではない。日常生活において「足を使って何かをする」という…

あっちとこっちで教えること。

秋学期が始まって2週間が経過した。長らくの夏休みですっかりゆるんだ身体も、この期間でいつものペースを取り戻しつつある。本務校での講義は春学期の焼き直しなので準備にはそれほど時間はかからない。ざっくりと決まっているテーマに、このほど思いつい…

「伝統の力、『名前負け』」身体観測第103回目。

2010年度の関西ラクロスリーグが始まっている。1部リーグに昇格したばかりの神戸親和女子大学はここまで1勝3敗。同じく昇格したばかりの大阪市大に辛うじて勝利を収めたものの、続く3試合は敗北を喫している。全8チーム中で最下位になれば自動降格、7位だと2…

『ATHLETE’S ROAD』での連載が始まりました。

うちの大学は今日から秋学期。昨夜から気持ちを切り替えて意欲満々なはずも、どこかエンジンのかかりが悪く、やる気がみなぎってこない。頭では切り替わっても、長らくの夏休みにすっかり馴染んでしまった身体はまだ休みのペースで動きたがっているというこ…

茂木さんにフォローされるの巻。

それにしても驚いた。雑誌や書籍やネット上で不意に自分の名前を見つけた時はいつもドキッとするけれど、ツイッター上で、しかもあの茂木さんからリプライを頂いたことにはさすがにびっくりした。目覚めの気つけになり布団から跳び起きたのは言うまでもない…

酒場に足が向く理由。

この三連休はよく飲んだ。正確には三連休前の金曜日から飲み続けた。具体的に何があったわけでもないが、「飲まなきゃやってられない自分」がそこにいたので飲んだ。そのせいか、今日はなんだか集中力に欠ける。講義の準備をしていても捗らないし、本を読ん…

何を外に出し、何を出さないか、それが問題だ。

目覚めるや否や茂木健一郎氏の連続ツイートに目を通すのがここんところの日課となっている。鋭い洞察のもとに紡がれた言葉は目覚めてすぐのボーっとする頭にはよく効く。「二度寝したいなー」なんて呑気なことを考えている場合ではないぞと思わせてくれるに…

「懐かしのコウベ」身体観測第102回目。

三洋電機ワイルドナイツvs東芝ブレイブルーパスの試合を皮切りにラグビートップリーグが開幕した。3年連続準優勝で今年こそ優勝をと切に願う三洋電機が安定した戦いぶりで勝利を手にしたが、破れた東芝も終了間際にトライを奪うなど底力を見せつけた。その…

「純粋経験」を考える、その4。

今日という一日は会議もなくずっと研究室でダラダラ読み書きしておりました。相も変わらず『善の研究』を読んでいるので、意識と無意識の境目をどのように表現すればよいのか頭の中がグルグルしております。自分で言うのも何なんだけど「純粋経験」という概…

ラグビーシーズン到来、今年は正面の追っかけをします。

あまりに気持ちがよかったもので先週は3回も「灘温泉」に足を運んでしまった。猛暑続きなので湯船で温まるのは逆効果だと考えられるのだが、どうしても身体が行きたがっているような気がしてつい足が向いてしまった。クーラーの影響や、部屋の外と中の温度…

「純粋経験」を考える、その3。

複数の本を同時に読み進める方がより深く理解できる。ということに今更ながら気がついた。というよりもここにきてようやく思い出したというところか。意識を拡散させておく方が知識や情報の吸収率は高くなる。これは「忙しい人にこそ仕事を頼め」という言葉…

「未来への敬意」身体観測第101回目。

夏の風物詩である全国高校野球選手権大会は興南高校の優勝で幕を閉じた。猛暑続きで体感的には夏の終わりが感じられないが、高校野球が閉幕したとなればなんとなく秋の始まりが予感される。最も印象的だった試合は仙台育英―開星である。開星が2点リードで迎…