平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

『ATHLETE’S ROAD』での連載が始まりました。

うちの大学は今日から秋学期。昨夜から気持ちを切り替えて意欲満々なはずも、どこかエンジンのかかりが悪く、やる気がみなぎってこない。頭では切り替わっても、長らくの夏休みにすっかり馴染んでしまった身体はまだ休みのペースで動きたがっているということだな、おそらくは。でもまあ、やる気があってもなくてもやらんとアカンことはやらなアカンわけで、そんなことはお構いなしに今まで講義の準備に勤しんでおりました。幸いなことに講義1回目はガイダンスなので、1週間でいつものペースを取り戻すべくあれこれしようと思う。

さてと今日は告知がひとつ。ミズノの広報誌『ATHLETE
S ROAD(アスリーツ・ロード)』での連載が始まりました。「がんばり方の科学」というテーマで、スポーツに汗を流している中学高校生に向けてのコラムです。雑誌リニューアルに際して140Bさんから声をかけていただき、企画にもちょこっとだけ携わったものだから、ようやく形になったかという安堵感があります。オオサコくん、いろいろとありがとう。

全4回の連載の初回は“どんどんミスをしよう!”という内容。「ミスをしてはいけない」という過剰な意識はかえってミスを誘発する。だから怖がらずにどんどんミスをしよう、チームメイトのミスも大目に見よう、そうすることで伸び伸びとプレーできる雰囲気が作られるから、結果的にミスは減るものなんだよ、というようなことを書いてます。

スポーツショップ各店に置いてあるらしいのでぜひとも手にとってみてください。ミズノのサイトでも読めるようなのでリンクを張っておきますね。いつかの朝日新聞では桑田真澄さんも「野球を好きになる七つの道」というメッセージを全国の球児に向けて発信していました。奇しくもその3つめには「どんどんミスをしよう!」とあり、「ミスをなくそうとムダな努力をするよりも、ミスから学ぶことのできる選手の方が、成長が早い。それなのに、ミスをした選手を怒鳴りつけたり、罰練習をさせたりするのは野球というスポーツがわかっていない証拠です」と言われています(2010年7月20日朝日新聞より)。

スポーツに夢中な中学高校生の諸君、どんどんミスをしよう。仲間のミスには目をつぶろう。指導者の怒鳴り声は………うーん………聞き流すように努力しよう。もしくはすっぱりやめちゃうとか。あっ、逃げるってことじゃないからね。人間としての尊厳を守るための「勇気ある撤退」なんだからさ。

それではみんなの健闘を祈る。


『ATHLETE
S ROAD』
http://www.mizuno.co.jp/a_r/
「スポーツコラム:がんばり方の科学」
http://www.mizuno.co.jp/a_r/series/2010/12/coach1.html