平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

解説を終えて。

ここ数日は連夜の夜更かしでカラダは少々お疲れモード。
それでも気分がよろしいのは、
熱き話のできる面々と共に時間を過ごしたからであろう。
歌も歌ってお酒も飲んだ。あー、極楽。

さてさて、件の解説だけれども、
コメントにお褒めのことばを頂いて誠に恐縮している。
直接メールをくれたり、「観たでー」と電話をかけてくれたりと、
反応があるたびにニンマリとしてしまっている。

みなさん、観ていただいてありがとうございました。
なっかなか、うまいこと話せなかったけれど、
改めて見返してみて話し尽くせなかったことに気付きましたけれど、
それでもまあひとまず終わったということで、
ホッとしました。はい。

解説の肝はおそらく「スピード感」でしょうねえ。
書くという行為は、
思考を重ねつつじっくりと筆を進ませることができる。
立ち止まって考えて、また書き始めることができる。
リアルタイムで展開している試合の解説は、
閃かないことには話すことができない。
そしてその閃きを瞬時に捉えて、
一気にことばとして仕上げてしまう必要がある。

もちろん、ツラツラと書くことにも「スピード感」が必要なのだけれど、
書くときと解説するときの「スピード感」はちょっと違う。
速度が違うというのではなく、
そもそも速度の質が違うというか何というか。
おそらくデジタル的な変換が必要なんだな、たぶん。

どちらかというとダラダラと物事を考えるのが得意な僕としては、
現象からことばへのデジタル的な変換が必要とされる解説をするには、
はっきりと自らのモードを切り替えないといけないんだな、たぶん。

「そうですね」をたっぷりと連発した後になって、
ようやくこのことに気づいたのであった。

それでもやっぱり未経験なことをするのは楽しいものだ。
またどうぞ解説する機会が訪れますように。