平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

【Pure】とのお別れ。

腰を労る生活の末に行き着いたのは、たまりにたまった洗濯物と散らかし放題の部屋。かなり腰痛が和らいだとはいっても、まだ腰にはいくらかの違和感というか突っ張り感が残っているから、できる範囲で部屋の中を片付けて、恐る恐るゆっくりと洗濯物を干す。体調が万全ならばどうってことのない動き一つ一つに制約がかかり、行動がいちいち分断されるのがかなりストレスフルであるけれど、こればっかりは仕方がない。治るのを待つことには慣れているからしばらくは無理をしないでおく。

というわけで昨日は行けなかったのだよ。
ハギじいにジュウにかほりちゃんよ、許せ。

想いを書こうと思いながら、何を書いていいのかに戸惑っているうちに【Pure】が閉店の日を迎えてしまった。そう、神戸製鋼入社当時からお世話になっている喫茶店「Pure」が8月4日で店を閉めたのである。閉店することを聞いたのが確か6月の終わり頃。目ン玉が飛び出そうになるくらい驚いて、チームメイトに報告しなければとメールを乱れ打ちしたのであるが、それでも何だか信じることができずに、「ホンマになくなるんやんなあ」と何度も自分に確認していたことが思い出されてくる。

10年と8ヶ月という歳月は長い。想像すればするほどに長い。10年前の僕はまだ大学生で、茶髪ロン毛を振り乱しながら楕円球を追っかけ回していたことを思えば、本当に長い。その10年間ものあいだをほぼ一人で切り盛りしてきたピュアママの回りでは、どんな大変なことが起こってどんな大変なことが起こらなかったのか、そしてどんな喜ばしいことに出会ってどんな苦しいことに襲われたのだろうか、ということに想いが及んで立ちつくす以外のことに何もできなかった。

何かが終わることは何かが始まることでもある。
またいつかどこかで顔を合わすだろうなという、確固たる約束ではなくともほぼ確実な未来予想があるから、また笑って歩き出すことができる気がする。

というわけであくまでも一つの区切りとして挨拶しておきます。
これまで本当にお世話になりました。またどこかでね。