平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

コンタクトレンズの軌跡。

100円ショップで書類を整理するストッカーボックスを買ってきて、机の上や本棚の空いているスペースに散乱している、ひとまず喫緊に片付けなければならない書類のあれこれをとりあえずまとめてみた。
すると、思った以上に部屋がスッキリとして広くなったように感じる。
それで気分をよくした僕は、まとめて積んであった古新聞をすぐに捨てたくなって、今年の4月まで住んでいた寮のゴミ置き場にこそっと置いてきた。
額から汗を流しながら部屋に戻り、さらにスッキリとした部屋を眺めるとこんなにも広かったんだなあと、さらに気分がよくなった。

そのルンルン気分のままにコロコロを転がすと、いろんな毛とコンタクトレンズの破片がくっついてくる。毛って、自分の知らないあいだにこんなにも生え変わっているんだなあと、その種類の多さに改めて驚く。そして、きちんと捨てたはずのコンタクトレンズカリカリに固まっているのを見つけては、どういう道のりでそんなところにお前がいるのだと想像してみる。

積み上げた新聞のあいだに挟まっているカリカリになったコンタクトレンズは、いったいどこからどのようにやってきてそこにあるのか。

就寝前に、ベッドの下に置いている小さなゴミ箱の中にコンタクトレンズを捨てるのだけれど、それがうまく中に入らずに入り口のところに引っかかっていて、しばらく時間が経ったあとにカリカリに固まったそいつは、夜のあいだかもしくは次の日に、そのゴミ箱を何らかのきっかけで動かした拍子に床に落とされ、僕に蹴飛ばされたり、風に吹かれて部屋の中を散歩しているうちにその日の新聞の上に乗っかって、それに気付かなかった僕が折りたたんで積み上げた……のだろうか。

それとも……と、まあくだらない想像をするのはこれ以上よしておこう。
ブログに書くとなったから、これほどまでに細部まで想像力を働かせたけれど、いつもはここまでのリアリティーをもってコロコロを転がしているわけではない。
せいぜい「なんでこんなところにあるん?」と心でつぶやく程度である。

トイレをピカピカに磨き上げて、便座カバーを洗濯したところで掃除は終了。
「ふう」と一息ついて今日もお昼寝をする。

これだけを読めばホントになーんにもしていないようだが、合間にはそれなりに仕事的なことはしている。ゲラとにらめっこしたり、修論の書き出しがなかなか閃かなくて本棚にある本を引っ張り出して読み耽ってみたり。

って、いったい誰に言い訳してるんだか(笑)。

さてと、今日はきちんとゴミ箱の中にコンタクトレンズを捨てたのを確認してから眠ることにしよう。