平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

最初で最後の中トロ。

昨夜はあの【亀寿司中店】に初めて足を運ぶことになった。
【亀寿司中店】が今月末に閉店するにあたり、どうしても名残惜しい気持ちを分かつべく山本画伯がお声がけ下さったのである。
画伯の呼びかけに谷口さんががっつりと応えるかたちで集まった人数は総勢16人。ギュウギュウに詰めてもカウンターに座れるのは10人が限度なので、残りの6人はイスをシェアするか突っ立って酒を煽るかしかなく、立ったり座ったりの慌ただしい約2時間のあいだ、おいしいお寿司と日本酒on the rock(画伯オススメの飲み方)に舌鼓を打った。

クーラーが壊れているという非常事態に扇風機がフル稼働していたもののこの猛暑ではほとんど効き目はなし。ジワリジワリと肌から滲んでくる汗を感じながら、時おり直接肌に当たる風で涼みつつ、タオルハンカチで額を抑えて寿司をつまむ。
「昭和の雰囲気って感じじゃない?」という内田先生の声に、暑さで蒸し返すお店が少し目映く感じられて、身体を覆う不快なはずの汗もそれほどではなくなる。
暑さの不快をも吹っ飛ばすほどの「見立て」に感嘆する。

みんなよりも少し早めに店に入った僕は、あまりの暑さから逃げるようにみんなよりも少し早くお店を後にして、喫茶店に入って後続の到着を待つ。
おバカムービー「ジャッカス」の話題を内田先生に振って、おバカっぷりと身体運用について少し話をしたところで今日のところはお開きとなり、そそくさと帰路に就いた。

帰りの阪神電車ではその日買ったばかりの本である「身体感覚を取り戻す」を開いて読み始める。日本酒on the rockが染みわたってユラユラしている状態で読むのも、細かいことばにとらわれないためにこれはこれでいい感じ。かな?

部屋に帰ってシャワーを浴びてバタンと眠りについた。