平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

久々の更新なのにボヤく。

久しく書いていなかったことにさっき気付いた。
「ホンマに時間が立つのはあっという間やなあ」と、今まで生きてきて何万回も感じたことのある感覚になる。
年末になれば1年前のことがアリアリと思い出されて時の流れの早さを実感するのも、サンタクロースを待ち侘びていたあの頃から数えるとまあ20数回目といったところか。

確かに論文に取り組んでいて、ここんところはバタバタとしている。
ということは何度も書いているから今さらである。

考えるだけ考えて、読むだけ読んで、書くだけ書いている。
一日中書いていた日の夜などは頭の中はこれっぽっちも回転しなくなって、両目は血走っていて、ホゲーッと脱力することしかできない抜け殻人間になっている。
椅子に座り続けているので腰回りの体幹部分がカッチカチに固まるから、それがどうにも辛くて夜な夜な近場の「幸福温泉」にホゲーッと出かけて何とか身体の難を逃れている。

「身体」についてもっともらしいことを述べている当の本人の身体がカッチカチなんだから、説得力もなにもありゃしない。

ま、そういうもんなんだよな。うん、そうだ。

書けば書くほどに自分の文章がうまくなっていることがわかって(自惚れ半分)、
だからこそ始めの頃に書いた文章が歯痒くて全部書き直したい気持ちになる。
でもそんなことをしたら……と、また来年も大学院生をしなくてはならなくなった事態を想像するだけでもおぞましい…とまあこれは冗談ではある。

なんていうのかな、それこそ素晴らしいことばに出会ったときなんかは自分が考えることなんて一瞬にして変わるわけで、たとえその態度が軽薄だと咎められようが、僕自身が納得してしまうことに歯止めがかかるわけもない。
それよりも変わらないでいることのほうがしんどくて辛い。

「なるほど!」と納得したから「そうやんな」という相づちを打ったのに、
「前と言ってることちゃうやんけ」と突っ込まれても返すことばがみつからない。

まあそれだけ自分が知ってるつもりになっていることが多いってことの証とも言えるわけで、生半可な知識や経験で断言することは避けなあかんとは思うけれども、「なるほどな」という納得感はやっぱり捨てることはできひん。

然るにこれからも前言撤回は続けていくということで。

…って、いったい誰に対しての宣言や。

…っと、
つまりは前言撤回することの後ろめたさを解消したかっただけということやな。