平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

おいおい始まっちゃったよ。

すっかりと景色が変わった。

入学式を終えた後の新任教員歓迎パーティーで挨拶をして、

辞令交付式を済ませて、

ジュニアスポーツ教育学科における新入生向けのガイダンスで司会をして、

パソコンとデスクとテーブルと棚とロッカーしかない研究室であれこれして、

「さあ帰ろう」となったときにふと我に返ると、

あらためて新しい世界での一歩を踏み出したのだなという自覚が湧いた。

つい2日前の自分とはまったく違った自分がそこにはいて、

緊張感が身体中を貫いているのだ。

ラグビープレイヤーとして歩んできたこれまでの人生とは大きく異なる世界で、

僕は本当にやっていけるのだろうかという果てしない不安と、

あれもしたいしこれもしたいというこれまで温めてきた様々なことへの遙かな期待とがせめぎ合っている。

どちらかと言えば不安の方が勝っているのは、

さっそく来週から始まる講義の準備が不十分だということもあるし、

覚えなければならないことが山ほどあるにも関わらずまったくと言っていいほど頭の中に入っていないという「とほほ」な事情もあるからである。

でもさ。

堰を切ったようにいろいろな説明をされてもよくわからへんねん、ほんまに。

共同研究をするときの申請とかその金額とか出張費の精算の仕方とか個人研究費についての取り決めとかその他もろもろについて、

大体わかってんねんけど詳細まではどうあがいたって思い出すことはできひん。

頭だけで覚えることってなんてしんどいんでしょうねえ。

自らの生に切実なことはスッと覚えられるのに。

とにもかくにも先生としての一歩を踏み出したわけである。

何もかもが目新しいことだらけの日々がしばらくは続く。

だからそうした日々の中で感じたあれこれを書き連ねていくことになると思う。

生活環境の大幅な変化に僕という人間はどんなことを感じるのかという、何だか他人ごとのような興味は大いにあって楽しみではあるけれど、しばらくはストレスフルな状態が続くであろうという見通しに気持ちが萎えそうな気配は拭えない。

人間って環境の変化から受ける影響って大きいんだなあと、本当にそう思う。

あれ?もしかして僕だけ?

まあええわ。とにかくぼちぼちいきまひょ。

さて明日は履修登録のサポートだ。