平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

おフランスでラクロスなラグビーに面接、そして祝関学。

楽しくもバタバタと忙しかった先週末が終わってあっちゅう間の月曜日。
金曜日はオープン初日の【ル・コントワール・ド・ブノア】にいつものご機嫌なメンバーで足を運び、というよりも特別席に招かれて、「大阪テロワール」というアラン・デュカス氏の哲学的な料理に舌鼓をポンポコポンと高らかに打つ。生まれて初めて食べたエスカルゴに唸り声を上げ、いやいやそもそもフランス料理をコースでいただくなんて経験が初めてなことに食べながらに気づいて驚天動地に昇天。33階から眺める絶景をバックに、ザリガニや平目にパクつき赤や白やを飲んでいると、あれよあれよと時間がたってなんと4時間のディナーに。

まことにありえねえ宴(@島山さん)で、いつもとは違った雰囲気の中にいたことで身体のあちこちが凝ってきそうも、とにかくぶっとんでご機嫌な夜なのでございました。江さんそしてアオヤマさん、素敵な夜をありがとうございました。

翌日の土曜日はラクロスのリーグ戦。
立命館大学草津キャンパスで大阪市大と対戦して1点差の惜敗。
残り6分を切ったあたりから点数の取り合いになり、取っては取られ取られては取っての展開に拳を握り締めながら見守ったものの、相手に決められたところで試合終了。大阪市大は今年2部リーグに上がってきたばかりのチームながら下馬評が高かっただけに、ホントに悔しくそして惜しい敗戦であった。

最後にシュートを決められた瞬間のあの心のざわめきは、いつかの自分が思い出されてくるほどに懐かしさのこもった悔しさであった。それに拍車をかけるように、グラウンドから引き揚げてくる彼女たちの表情が心に突き刺さる。そうだった、悔しいのは自分よりも彼女たちであった。という当たり前のことに気がついて、熱くなりつつあった自分自身をなんとか抑え込もうとする、お気楽コーチなのであった。

そしてその夜はSCIXの練習。
木曜日の練習といいこの日の練習といい、なかなか内容の濃いタッチフットを行うことができた。オーバー、ハーフ、ストライクといった自分がどうするのかという意思表示の声に、左こい、右こい、すぐ放れなどの相手にどうして欲しいかいう指示の声が飛び交っているのだ。常にボールが動き続けるタッチフットの中では、味方選手がそれぞれにどのようなプレーをするのかを瞬時に悟ることができれば、より高度なプレーができる。すなわち抜群のタイミングでのパスである。

最終的には味方が放つ気配を感じてパスを放ることが求められるわけだが、そこに至るまでには声をかけ合うことが必要であり、その重要さを理解しなければならない。ただ押し黙っているだけでパスはもらえないし、放ることもできない。そういった意味で、この二日間のタッチフットは円滑なコミュニケーションがとれていた。もちろん、まだまだ上を目指すことは必要なのだが、確実に上手くなっている選手たちを見ているとうれしくなってきて褒めまくってやりたくなる。

そして昨日の日曜日は大学で今年度最初の入試。
AO入試の面接官を仰せつかる。緊張した面持ちで部屋に入ってきた高校生たちを前に、あれこれと質問をする。といっても僕が取り仕切るわけではなくて、もう一人の面接官であられる教授が慣れた口ぶりで質問を繰り出すのである。それが一通り終わると、周到に準備された話を準えるのではなく自分のことばでしか話せないような類の質問を、拙いながらも僕の方からさせていただく。そうすると、「○○なんですよー」というような普段の話し方がつい口をついて出る生徒もいて、そういう話は聴いているこちらとしてはオモシロいし、何よりその人自身を垣間見た気がするから格段に印象づけられる。厳密には、面接なのだからダメなんだけれども、ね。

とまあ、先週末はこんな感じで過ごしていたのだった。
備忘録としてここに書いておくことにする。

ま、忙しいのは今に始まったことじゃないので特に気に留めることはないのだけれども、あまりにたくさんのことが一度に襲いかかってくるとどこかで必ずポカをするというもので、今朝目覚めて大学に来る途中になって「身体観測」の締切日が昨日だったことに気が付いた。冷や汗たらり。で、大学に着くなりパソコンをカタカタ。以前のブログにも書いていたように、ネタは仕込んでおいたので少し頭の中で整理し直してから送信。ふう、これで一息。

そうそう、ラグビー関西大学Aリーグは、関西学院大同志社大に勝ち、天理大が京産大に勝利するという波乱の幕開けとなった。いや、「波乱」ではなく十分に予測された事態であったというべきだろう。関西大学ラグビーの下位チームは確実に力をつけており、上位チームの衰退は目を見張るばかりである。出身大学の弱体化を静観するのはツライものがあるが、大学時代の同期がコーチをしている縁でここ数年は関西学院大に注目していたので、いささか複雑な心中ではある。

関西にいればいやでも大学ラグビーに関するいろいろな情報が耳に入ってくるし、中には噂の域を出ないものがあるにしても、それはそれとしてしっかり現状を把握した上で関西大学ラグビー界の動きを見ていきたいと思う。

さてと。
今からランチに行ってその後は講義の準備にとりかかろう。