平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

来週から授業が再開します。

兵庫県及び神戸市から新型インフルエンザ感染拡大防止のための休校措置要請が解除された旨の報告を受けて、うちの大学は来週から授業が再開される。県および市が休校措置の要請を解除したのは、事態が終息に向かっているからなのか、都市機能の回復(消費活動の活発化)のためなのかがいまいち判然としないけれど、いつもの生活が戻るのは僕にとって喜ばしいことである。まだまだ油断は禁物とは言え、相手は見えないウイルスだから罹るときは罹るんだろうし、とにかく元気よく授業にのぞもうと思う。大学からのお達しでは講義中もマスクをしなければならないらしく、なんだか学生との距離が遠くに感じられそうでどことなく違和感が生じたりもするがしばらくは従うしかないだろうな。マスクをしてると二酸化炭素ばかりを吸ってる気になって余計に身体が弱っていくと思うのだが、僕の周りではこうした話は冗談としてしか受け取ってもらえないのが悲しい。結構、本気でそう考えているのだけれどね。

いつもは土曜日までかかる次週の講義の準備を先ほど終えた。罹患していない僕にとっては1週間のお休みをいただいたようなもので、この間には好きな本を集中的に読むことができたし、講義の準備にも時間をかけることができた。やはり精神的に余裕があれば講義内容にもゆとりが生まれる。これも言わな、あれも言わな、と焦りながら準備した講義は、えてして学生たちの反応はよろしくない。だから講義が終わってから徒労感に苛まれる。まだまだ未熟な大学教員だから勉強するべきことがたくさんあって、そう簡単に自らの講義に満足しては僕自身が困るのだけれど、それでもわずかながらの手応えが欲しいのも正直なところである。学生たちが「なるほど!」と感じている様子が、90分の中でわずかでも察知できればそれで満足なのである。

さて来週の講義はどうなることか。
楽しみでもあり不安でもあり、でもやっぱり楽しみである。

さてと、辺りがすっかり暗くなったところでそろそろ帰路につくことにしよう。
今夜は【富義】に立ち寄っておいしいとんかつを食べよう。