平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

なにごともなく口頭試問は終了したのだった。

口頭試問を終えた。
滞りなく受け答えができたので、おそらくは無事に終えたのだろうと思う。
あとは抄録を提出すれば卒業ということになる。
一息つくのはまだ早いが、着々と卒業に向けて進んでいることにホッとしている。

昨夜は寝付きが悪かったせいか、ベッドから抜け出すのに時間がかかり、
朝ご飯を食べたかったのもあって、結局、車で学校へと向かった。
ちょうど雪が降り始めた頃で、
案の定、学校に着いたときにはうっすらと積もり始めていた。
「帰りは車を置いて、電車で帰ることになるかもな」と思いながら、
口頭試問の順番を待っているとスーツ姿の同級生が研究室に入ってきたので、
あっという間だった2年間を振り返っておしゃべりをした。
女子大学に紛れ込んだ一人のおっさんは(まだおっさんとは呼ばれたくはないのだけれど)、学部あがりの同級生たちのあまりの成長ぶりに驚いている。
大学生を卒業し、アルバイトをしながら大学院で学んでいた彼女たちは、
この2年のあいだにきっとたくさんのことを学んだに違いない。
こうしてしみじみするほど僕は落ち着いてはいないのだけれど、
僕自身もまだまだ成長する必要があるのだろうけれども、
研究室でのおしゃべりからはそれが妙に印象に残っている。
身近にいる人の成長ぶりを実感するのはとても微笑ましい。

しんしんと降り続く雪の中で口頭試問が行われた今日という日は、
どうやらいつまでも記憶に残りそうだ。