平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

履修登録説明会と講義の準備。

新3年生の履修登録説明会。学生たちは教職課程で必要な科目をチェックし、卒業要件単位を満たすように各自が科目を選択する。その様子を眺めながら学生の質問に備えるのがボクの仕事である。ここまで懇切丁寧に説明をしなくても彼女たちは理解しているだろうし、たとえ理解していなくとも学生要覧を読めば理解できるだろうと思っているボクは、とても呑気である。わからないことにはわからないと言ってのけて、その場で要覧やシラバスを開き一緒に調べ始めたりもする。だってわからないんだもの、仕方がないじゃないか。彼女たちと同じくボクだって3年目だし、教職課程に関する細かな規定のことはよくわからない。

ただ、誰に訊ねればよいのか、どのセクションを訪れればよいか、要覧のどこに書いてあるのかについての見当はつく。だからボク自身がわからないことは誰に訊きなさい、どこに行きなさい、ここを開きなさいというアドバイスができる。もちろんわかりそうなことについては、先ほども書いたように一緒に調べてみる。たぶんこれでいいのだとボクは思う。何でもかんでも答えてあげることはおそらく彼女たち自身にもよくないことだろうし、わからないのにテキトーに答えて混乱をもたらすよりもよほどその方がよい。

説明会が午前中で終わると、午後はずっと4月以降の授業の準備に勤しむ。「スポーツ文化事情」という講義で、スポーツの歴史や文化的な側面についてあれこれ話す内容なのだが、どれだけお話としてまとめるのかがとても難しい。あれもこれもしゃべりたいが、おそらくは今ボクの頭にある「あれ」や「これ」はまだ生ものだから、茹でたり焼いたりして調理をほどこさないと食べられやしないだろう。どちらかといえばボク自身は薄口なので、できる限り素材のよさを引き出すような調理の仕方を心掛けてはいるのだが、お話を考えるのはホントに難しい。おそらくは流れのままに話すことにはなるのだろうが、語り出しのキーだけは間違えないようにしないと授業後は徒労感に満ち満ちた状態になってしまう。

というわけでガシガシと読んで書いていたから両肩がバリバリである。雨振りの日でもあるということで、今日のところはここらへんで切り上げることにする。目の奥が痛いのはおそらくパソコンの画面を見つめ過ぎたからであろう。明日は新2年生の履修登録説明会がある。まだ2回目ということでおそらく今日よりもたくさんの質問が浴びせられることは目に見えている。それに備えて今日のところはとっとと帰ることにする。