平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

名言の独り歩き、「がんばり方の科学」第2回目。

明日は本学でセンター試験が行われる。天気予報によれば神戸は雪。ここ北区の鈴蘭台は確実に雪になりそうなので、道路の凍結を考慮し、車はやめて電車にしょうと決意を固めたところ。早起きしなくちゃいけないから今夜の久しぶりに会う友だちとの食事会は早めに切り上げることにしよう(ってできるかな?)

今日のツイッターではストンと腑に落ちるつぶやきに出会うことができた。胃の奥の方がほんわか温かくなるやいなやすぐにお気に入りに登録するほどの内容だったので、ここで紹介しておくことにする。ボクが敬愛する井上雄彦さんのつぶやきでした。

<ここから引用>
名言といわれる言葉の多くは独り歩きしていて、あくまで都合よく活用するために抜き出された一部分であることを忘れないようにしたい。それが映しているのはそれを活用する人の真実であって、言った人のそれを映しているとは限らない。
<引用ここまで>

ニーチェをはじめとした先賢の言葉が軽々しく口にされている昨今にどこか違和感を覚えていたのだけれど、その正体がこの井上さんの言葉をきっかけに意識化できた。とくにツイッターはこうした先賢の言葉を切り取って流通されやすいメディアで、まさに「都合よく活用するために抜き出され」ている。それに踊らされないようにするためには、井上さんのこの言葉を胸に刻み込むことが必要だなと思う。言葉を支える身体性については、いつも想像力を働かせておきたいと思う。

さてと、今からは明日のセンター試験のために監督要領を読むという仕事が残っているので、今日のブログはこのあたりで切り上げることにするが、最後に告知をひとつ。ミズノが発行している広報誌「アスリーツ・ロード」でのコラム連載です。

『ATHLETE‘S ROAD』
http://www.mizuno.co.jp/a_r/index.html
「スポーツコラム:がんばり方の科学~第2回“練習は、苦しくて、楽しいもの”」
http://www.mizuno.co.jp/a_r/series/2010/12/coach2.html