平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

2020年4月15日。

オンラインでの遠隔授業の準備で日々が忙殺される。課題の設定や資料の作成、ゼミ生への連絡などなど、やるべきことが山積していて、あっという間に1日が過ぎ去ってゆく。その合間を縫って心のケアをすべく読書を進めているのだが、午前中に読み終えた『これ…

2020年4月9日。

今日も大学に来る。 新型コロナウイルス終息の見通しが暗いなか、うちの大学もネットを通した遠隔授業を行うことになった。とはいえ、僕を含めたほとんどの教員はそのやり方に習熟していない。Skypeとかzoomとか、一度は耳にしたことがあっても使ったことは…

2020年4月8日。

昨日は自宅で娘をみながら仕事をしたが、今日は大学に。Skypeでの会議を終えたあとは、今後の予定を見据えた上での会議を2つ済ませる。今後の情況次第では予定変更が余儀なくされることがわかっていながら、いくつもの議題について話をするというのは想像以…

2020年4月6日。

またここで日記をつけ始めようと思う。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない今、ものすごいスピードで日々が過ぎ去っているように感じるからだ。もうすぐ2歳になろうとする娘がいるので家族と過ごす時間を大切にしながら、できる範囲での仕事になるべく…

【世界 2020年2月号】。

早いもので年が明けて半月が経とうとしている。ついこのあいだまで正月気分だったのにいつのまにか日常の生活が戻っている。いくつかの新年会を終えて、また、あの、いつもの慌ただしい日々に身を浸している。休みすぎてからだが鈍るよりも定期的に読んだり…

今、ここで踏ん張るために。

毎日が目まぐるしく過ぎてゆく。この土日も、合格者懇談会(来年度に入学する生徒を集めた親睦会)と入試業務で、両日ともに朝から晩まで働いた。空き時間にもゲラ(先月、岩波書店からの依頼で一橋大学の尾崎正峰先生と東京五輪に関して対談したもの)を直…

〈フロー体験〉から。

2019年も半分を過ぎた。毎年感じることだけれど、1年間を見通してみると前半は意外なほどあっけなく過ぎ去る。年が明けてから夏休みまでを半分だと思い込んでいるからだろうか。それとも暮れにかけて入試などの仕事が目白押しだからだろうか。いずれにしても…

ブログを引っ越しました!

ふと思い立ってブログの引越しをした。実生活でも今月末に引越しを予定していて、それに合わせたわけではないのだけれど、もしかすると心機一転を図りたいという無意識がそうさせたのかもしれない。場所が変われば気分も必然的に変わるというもので、これだ…

休日のテラスにて。

今日は娘と二人でお留守番。ミルクを飲んで眠りについたので、テラスに出てPCを開いている。爽やかな秋晴れで、肌に触れる風がとても心地よい。休日らしい休日だ。 ところどころに雑草が生え、手入れが行き届いているとは決していえないちょっとした庭でも、…

原点回帰。

すっかり放置したままのこのブログ。久しぶりに覗いてみるとさまざまな広告があちらこちらに張り付いていて、読むに耐えない状態でぽつねんとあった。前回の更新が2016年5月だから2年以上も放ったらかしだったわけで、まるで蜘蛛の巣が張り、埃が積も…

揺り戻しのなかで。

再開宣言をしながらまたもや2ヶ月近くも放置することになった。いつからこんなに遅筆になったのかと、自らの変化を恨めしげに思う。 思い返せばネットで書きなぐるようになったのは2002年。ホームページを自作し、そこで日々の雑感について書き始めた。当時…

再開報告と「感覚的」。

気がつけば半年間も放置していたことになる。書けなくなって、書かなくなって、ブログが抜け落ちた日常生活を半年も過ごしてきたのかと驚きを隠せない。その理由について思い当たることはあるが、それについては書かないでおく。というよりも今はまだうまく…

福音としての言葉。

あっという間に9月に突入。久しぶりに自らのブログにアクセスしたら広告のバナーがべったりと張りついていた。前回の更新が7月の終わりだから当然と言えば当然で、放置していたことのツケがきっちり回ってきたということである。マイブログの玄関口を婚活や…

訥々とした語りから。

言葉に救われる。それには実にいろんなかたちがある。読書をしていてひとつのフレーズが心に響く。友人がなんとはなしに放った言葉に解かれる。あるいは、かつて自らが手帳の端にヨレヨレの文字で書き付けたメモにふたたび気づく。そんなときは過去の自分に…

嘘の連鎖を断ち切るために。

なかなか周囲が賑やかしい。端的に言えば多忙だ。とても慌ただしい。 今月の始めにツイッター上で新国立競技場の問題に反対したのだが、それから数日はメディアからの取材が殺到してあたふたしていた。電話による取材は一つ一つの言葉に気をつけながら話さな…

「不惑」じゃなく「不或」で。

とうとう40歳になってしまった。自分が40歳であることになにひとつ実感が湧かないのだけれども、とにかく40代に突入した。ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなら、あるレベルに達すると呪文が獲得できるというようにとてもわかりやすく己の成…

勝負の綾。

新年度が始まって1週間が過ぎた。担当する科目の配当年次が変更されたので今年度はコマ数が減り、週に6コマとなった。昨年よりも少し余裕が生まれたわけで、準備にも時間をかけることができるし研究にも時間を割くことができる。うれしい。 そういえば昨日…

思考にはそれ相応の筋肉がいる。

しとしと雨が降り出した研究室で書き始める。小関勲さんのバランスメソッドについて調べていたらあっという間にこんな時間に。午前中に会議をひとつ終え、いつもの喫茶店で昼食を済ませてからずっとデスクに向かっていた。合間に江さんとツイッターで音楽と…

40歳を目前に。

今年度も無事にスキー実習を終えて一区切りがついた。「採点の祭典」も終えた今、ようやく一息ついているのが正直なところである。 とにもかくにも慌ただしい日々を送りながら不平や不満をこぼしつつ、それでもやるべき仕事をこなしていく。「もう少し時間が…

花園決勝東福岡vs御所実と『自由と規律』。

あけましておめでとうございます。 これだけ放置しておいていきなり更新するのは気が引ける。更新停滞に関する弁明を一言でも二言でも述べないと気がすまない。これまではそうだったのだが、今日のところは強引にすませることにする。というのは、この長期休…

出演イベントの告知です。

雨も上がって研究室にはさわやかな秋風が吹き込んでいる。夏休みも今日で終わりだ。明日からは秋学期の授業が始まるのだから時が経つのはおそろしいほどに早い。2014年もあと3ヶ月とちょっとか。今年はいろいろあったなあ、と振り返るにはまだ早過ぎるが。 …

専門用語とのつき合い方。

先日のツイッターで深く得心したつぶやきがある。読み終えるや否やすぐにリツイートしたのだが、今日はその内容について思ったところを少し書いてみる。 まずは引用しておく。2014年9月8日に思想家の東浩紀がつぶやいた内容は以下の通りである。 哲学にしろ…

お待たせしました。そろそろ出ます。

やれやれ、二ヶ月間もほったらかしにしていたのか。例年、この時期は教育実習校への挨拶、「営業活動」としての高校訪問、水泳実習など行事が目白押しで、てんやわんやな日々を過ごすのだけれど、今年はこれらに加えて各種委員会がいくつか増えたことと、単…

教えるのはほんとうに難しい。

大学で講義をするようになって今年で7年目になる。 もう7年か、まだ7年、か。大学に赴任して間もないころの、90分を言葉で塗りつぶそうとしゃべりまくっていた姿を思い出せば「もう7年」だが、師と仰ぐ方々の、学びの場を作り出す柔らかい語り口の講義を…

『生きるためのサッカー』と刊行記念トーク。

夢中になってあるゲラを読んでいたら、いつの間にか雨が降り出していた。天気予報をチェックしていたので傘は持って出てきたものの、この雨脚では今しばらく帰宅を待ってみたくもなる。どうしようか。久しぶりにブログでも書いてみるか。 というわけである。…

体系づける、ということ。

原稿が進まないので気分転換にブログを書くことにした。昨日、これまた気分転換にとブログのデザインチェンジを試みたのだが、そのままやりっ放しで肝心の更新をしていなかったものだから、どこかに後ろめたさを感じていたというのもある。全くの個人的な事…

「マネジメント」という語感は好かん。

このままさらりと去っていくであろう3月。秋学期が終わり、待ちに待った春休みに突入してよろこんだのも束の間、もう4月は目の前である。毎年同じように感じるのなら年を経るごとに計画的に過ごせるようにはならないものか。と、毎年、考えているが一向に…

『対話のある家』(@SUMUFUMULAB)体験記その3。

そうこうしているうちに「家」に辿り着いた。玄関で靴を脱ぎ、皆でぞろぞろと家の中に入る。フローリングの部屋(たぶん)から畳の部屋へと入り、そのまま庭に出た。そこで「人間知恵の輪」をして遊んだあと、畳の部屋でちゃぶ台を囲んでしばしの談笑。その…

『対話のある家』(@SUMUFUMULAB)体験記その2。

視覚障害者のタエさんにアテンドされて、いよいよ暗闇へと足を踏み入れる。ドアを一枚隔てたそこにはこれまでに経験したことのない漆黒の闇が広がっていた。多少の暗闇なら目が慣れてくるとうっすら人影が見えたりするものだが、そこではまったく見えない。…

『対話のある家』(@SUMUFUMULAB)体験記その1。

過日に積水ハウスとダイアログ・イン・ザ・ダークの共創プログラムである「対話のある家」を体験した。そのときに感じたことや思ったこと、のちにそれをもとに考えたことを、数回に分けて書いていこうと思う。 というわけで今日は第1回目。まずはこのプログ…