平尾剛のCANVAS DIALY

日々の雑感。思考の痕跡を残しておくために。

2007-01-01から1年間の記事一覧

受賞パーティーと数々の敗戦。

内田先生にお招きいただいて小林秀雄賞受賞パーティーに出席する。 甲南麻雀連盟会員に加えて共著者という立場での出席に、かなりくすぐったい気持ちでの東京入りとなる。 会場に着くや否や甲野善紀先生の後ろ姿が目に入ったので、すかさずご挨拶。 腰痛によ…

「武術的立場Ⅱ〜帰ってきた武術的立場な男たち」

えーっと、昨年の12月に大阪の朝日カルチャーセンターで「武術的立場」という講座をやらせてもらい、その内容はというと、内田樹先生が「徹子」になって、1回目は日本韓氏意拳の守伸二郎さんと、2回目はびわこ成蹊スポーツ大学講師の高橋さんと、そして3回目…

『悪果』と拙著とアルゼンチン。

青山さんのブログを読んで購入を即決。 (詳しくは→http://yummyao.at.webry.info/200709/article_27.html) さっそく明日は本屋に走ろう。 青山さん、オモシロ本を教えて下さり、いつもいつもありがとうございます。 明後日に控える楽しげな宴までの読了を…

ラグビーW杯、vsカナダ戦に熱狂す。

昨日の痛みが嘘のように引いたことに気をよくしている。 一日のほとんどを横たわり、風呂に入ってストレッチしていたのが奏功したのか、 僕の体幹は昨日とは比べ物にならないくらいにシャキっとしているのである。 だがこの前のことがある。まだまだ油断は禁…

痛いもんは痛いんですよね。

「なんだか書きたくねー」という気持ちに逆らうことなく、その日の気分そのままにのんべんだらりとこのブログを放置していたら、あっという間に今月も給料日を向かえることになっていた。ここしばらくも忙しかったのは忙しかったのだが、これだけ長いあいだ…

「魂のこもった試合〜フィジー戦」身体観測第33回目

W杯初戦でオーストラリアに大敗を喫したラグビー日本代表は、12日にフィジーと対戦した。次回W杯出場をも視野に入れて掲げられた今大会の目標は「2勝」。その目標を達成するには是が非でも負けられない相手がフィジーである。 フィジーとの試合では、初戦の…

フィジー戦、痛恨の録画ミス。

朝起きてからパン屋さんまで歩く道すがら、あれほど暑かったのがウソのようにすっかり空気が軽くなったことに気をよくする。 と同時に、夏の終わりが迫ったようで、なんとも言いようのない寂しさが身にまとわりつくのも否めない。 ついこのあいだまで暑い暑…

『合気道とラグビーを貫くもの』近日発売。

昨夜は寝る前に「シリアナ」を見たせいで思考の導火線に火が点いてしまってどうにも寝付きが悪く、朝目覚めたときに頭がボーッとする感じが強くてすかさず二度寝を敢行。その二度寝をするときも、「あっ、そう言えばワールドカップ初戦のフランスとアルゼン…

「第6回ラグビーワールドカップ開幕」身体観測第32回目

ラグビーW杯が9月7日にフランスにて開幕する。翌日の8日には我らがジャパンの初戦が予定されており、今年で6回目となるW杯史上唯一、二度の優勝経験を誇る強豪オーストラリアと戦う。ジャパンは第1回からすべて出場しているとはいえ、第2回大会でジンバブエ…

関学ラガーに教えて教わる。

今日は朝9時から灘浜人工芝グラウンドへ向かう。 大学時代の同級生であり、現在は関西学院大学FWコーチを務めるハギじいから、「練習きーひん?」と声をかけてもらい、「はいよ」と二つ返事で引き受けたのである。 昨夜は急遽、沖縄上陸作戦(青木駅前『藹…

『私の身体は頭がいい』が文庫化するにあたり。

私の身体は頭がいい (文春文庫 う 19-2)作者: 内田 樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/09/04メディア: 文庫 『私の身体は頭がいい』との出会いがあったから今の僕がある。ということは、これまでにここで何度も書き続け、酒に酔えば必ずといっていい…

『私家版・ユダヤ文化論』が小林秀雄賞に!

私家版・ユダヤ文化論 (文春新書) 作者: 内田 樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2006/07 メディア: 新書 先日、内田樹先生の『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)が小林秀雄賞を受賞された。青山同志のブログを読んで感涙にむせび、すぐさまお祝いの…

これからの期待と寂しさの狭間で。

昨日の酒場で流れていたMisiaを聴きながら書き始めてみた。 社会人一年目、三菱自動車京都にいた頃によく聴いたよなあと、昨夜に続いてあの時の場面がフラッシュバックする。そういえば、初めてのパソコンであるカメラ付きのVAIOを特に何をするわけでもなく…

「身体との向き合い方」身体観測第31回目

スポーツ界では、競技を問わず試合や練習後には当然のようにアイシングを行う選手が増えた。というよりはほとんど慣習化している。一昔前の野球界でまかり通っていた「投手は肩を冷やしてはいけない」という信憑はすでに風化しつつあり、試合後の会見に臨む…

「SCIXスポーツ&コーチングBlog」にも書いてます。

実はSCIXのホームページでもちょこっと書いている。というか「書き始めた」。 ラグビークラブの活動報告はこれまで通り(とは言ってもちょっと更新頻度が落ちてはいるが)書いていて、それに加えて「SCIXスポーツ&コーチングBlog」にも不定期で気が向いたと…

最初で最後の中トロ。

昨夜はあの【亀寿司中店】に初めて足を運ぶことになった。 【亀寿司中店】が今月末に閉店するにあたり、どうしても名残惜しい気持ちを分かつべく山本画伯がお声がけ下さったのである。 画伯の呼びかけに谷口さんががっつりと応えるかたちで集まった人数は総…

神戸フルコースの夜。

【別館牡丹園】から始まった夜は気持ちの浮き沈みというものがない。 「メチャメチャ楽しい」と形振り構わずハイテンションになることもないし、どんよりと暗闇に溶け込んでゆくこともない。自分という存在が崩れていくのではないかという恐れや心配を感じる…

ショーではない真剣勝負を。

埼玉と岐阜で40℃を記録したというのだからこの暑さは半端ではない。 なるべくクーラーをつけないように努めているが(まあつけたとしてもドライなのだが)、こうまで暑いとそんな努力はいとも簡単に水泡に帰す。 まるで部屋を出なくても構わない一日は、クー…

コンタクトレンズの軌跡。

100円ショップで書類を整理するストッカーボックスを買ってきて、机の上や本棚の空いているスペースに散乱している、ひとまず喫緊に片付けなければならない書類のあれこれをとりあえずまとめてみた。 すると、思った以上に部屋がスッキリとして広くなったよ…

なーんにもしない、ということ。

なんだか抜けた。ふと気がつけば、これまでに感じていた何とも言いようのない重苦しさがなくなっていた。どうもこの3週間ほどは気持ちが前に向かなくて、それでもすべきことが目の前に山積していたから何とかやらねばと、いつのときも奮い立たせていたなと、…

「いつのときも笑いながら」を目指して

朝目覚めてから何にも予定がない一日が始まり、気がつけば日が傾き始めている。 朝から、朝日新書より出版される内田先生との対談本の再校ゲラとにらめっこしたあとに、ふとコーヒーが飲みたくなって、しかも自分ではなく誰かに煎れてもらったおいしいコーヒ…

「信頼があるからこそ」身体観測第30回目

子どもの頃の遊びにはルールがあってないようなものだった。たとえば野球をしようとなり、集まった友だちの人数が奇数で割り切れない場合は、一人多い方のチームから必ずキャッチャーを出すことにしたり、人数が少な過ぎるときは「透明ランナー」を採用した…

目新しく感じてるだけかも。

「いったいタケローはいつブログを始めるのだろうか」と気になりながら書き始めてみた。CANVAS.のGUESTCOLUMNに何度か書いてもらったことのあるタケローは、この前酒をがぶ飲みしたときには確か近々ブログを始めてみると宣っていたはずだ。楽しみにしていた…

ひとまず校正は終了!

つい今し方、この9月に朝日新書から発売される内田先生との対談本の校正を終えた。やっと終わったという気持ちがとても強い。先日もブログに書いたが、内田先生と偉そうに話している平尾というヤツは、明らかにことばが足りない。いったいぜんたい何が言いた…

【Pure】とのお別れ。

腰を労る生活の末に行き着いたのは、たまりにたまった洗濯物と散らかし放題の部屋。かなり腰痛が和らいだとはいっても、まだ腰にはいくらかの違和感というか突っ張り感が残っているから、できる範囲で部屋の中を片付けて、恐る恐るゆっくりと洗濯物を干す。…

生涯現役宣言!

月曜日に復活宣言をしておきながら、その夜から再度症状が悪化してしまいしばらく寝込んでおりました。熱が出てフラフラになるし腰はガチガチに固まるしで、いやいやとにかく参りました。おかげでゼミは休まざるをえず、青山さんとの三人会ではいつも談論風…

「SCIXって?」身体観測第29回目

現役を引退してからはスポーツNPOであるSCIX(シックス)の仕事に携わっている。SCIXとは、Sports Community & Intelligence Complexの頭文字を組み合わせた略称で、地域スポーツの普及を目的とした非営利活動法人のことである。主たる活動内容はラグビーク…

“身体の要”だから「腰」なのだ。

先週末は何がなにやらわからないままに終わってしまった。 激しい腰痛に見舞われた挙句に高熱にうなされて、ベッドに横たわりながら文字通りヒイヒイ言うておりました。 やるべき仕事もままならずSCIXラグビークラブの練習も休み、さらには事務所の撤去作業…

校正の合間にこんにちは

やるべきことの合間を縫って書き始めてみた。 内田先生との対談をまとめたものが朝日新書より9月に発売されるので、今は校正に追われているのであるが、ちょいと一息ついてみたのである。 内田先生が話されている内容がおもしろくておもしろくて。 対照的に…

「禁止令にも熱狂」身体観測第28回目

その昔、サッカーの試合をしていたエリスという少年が思わずボールを拾い上げて走り出したことからラグビーは始まったと言われる。しかしながらこの話は事実ではない。イギリスのラグビー高校にはエリス少年を讃える石碑が存在しているが、スポーツの近代化…